自らをデリバリーする、箱による箱のための箱庭ゲーム『Unbox』がSteamにてリリース

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主役がヤギやパンといった人間ではないプレイアブルキャラクターが増えつつある中、また新しい主役が現れた。それは9月5日にSteamにて配信が開始された『Unbox』の、運送業者が運んでくる見慣れた箱――ではなく、自らの意思で縦横無尽に跳び回る箱だ。開発を手がけたのは、イギリス・マンチェスターに拠点を構えるProspect Games。『Unbox』は90年代のアクションゲームをコンセプトに作られたという。

なぜ島に段ボールが?など細かいことは気にしなくてよい。
なぜ島に段ボールが?など細かいことは気にしなくてよい。

『Unbox』の中で最も惹かれる点は、何といっても広大なフィールドだろう。小さな箱には十分すぎるほどの大きな山、広い海、そして建物の数々。そこを自由に動き回って、さまざまなクエストやミニゲームを楽しめる。もちろん動き回るのは人ではなく、帽子をかぶっていたり、葉巻をくわえていたりする、少しカラフルな見た目の箱。

箱を装飾して自分だけのオリジナル段ボールを。
箱を装飾して自分だけのオリジナル段ボールを。

『Unbox』には二つのプレイモードがある。一つはシングルモードだ。このモードでは、主人公である感覚を持った箱「アンボックス(Unbox)」が“箱自らが目的地まで荷物(自分)を配達する”という新しい運送システムを普及させるために、上司であるワイルド(Wild)とその部下ワイルドカード(Wild Card)と対立しながらも奮闘するストーリーを、クエスト形式で進めていく。クエストはそれぞれミニゲーム的な要素になっており、制限時間内に特定のアイテムを集めたり、遭難した箱を救出したり、クエストの種類は豊富だ。また島中には箱を装飾するアイテムがコレクションとして隠されており、それらを集めていくことがやりこみ要素となって含まれている。

一昔前の対戦ゲームを彷彿とさせる分割画面がゲームプレイをさらに盛り上げる。
一昔前の対戦ゲームを彷彿とさせる分割画面がゲームプレイをさらに盛り上げる。

シングルモードだけでもやりこみ要素が多そうだが、『Unbox』にはさらにローカルマルチプレイモードも用意されている。マルチプレイは四人それぞれの画面が映る四分割構成になっており、レースゲームで順位を競ったり、二人一組となってチーム戦を行える。

また、マルチプレイ用にカスタマイズされた11のステージがあるので、シングルモードとは一味違ったゲームプレイを楽しめるだろう。

『Unbox』はどの部分においてもこのゲームのコンセプトである「90年代風のゲームシステム」が生かされている。シングルにおいてのストーリーとアクションの良い意味での単純明快さ、マルチにおいての四分割画面など、どこか懐かしさを感じさせるそれらには不思議な魅力がある。懐かしいけれど一風変わった、そんな『Unbox』はSteamにて配信中。定価1580円のところ、9月13日までの期間限定で20%オフで購入できる。

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オールジャンルで国内外問わず気に入ったものなら何でもプレイするスタイル。FPSとホラーはあまりやってないので近々手を出したい。