『LoL』アカリのアップデートが発表。鋭利に成長した女忍者が姿を現す

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発運営するRiot Gamesは7月17日、チャンピオン「アカリ」のアップデートを発表した。『LoL』に4体存在する「忍者」チャンピオンのひとりとして8年前から親しまれてきたアカリ。2年前のプレシーズンに行われた「アサシンアップデート」とは違い、ビジュアル・性能・ストーリーの全てが一新される。

 

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均衡のその先へ

ゲーム内に存在する忍者系チャンピオンのうち、シェンとケネン、そしてアカリの3体は「均衡の守人」という武闘結社に所属しているという設定のキャラクターだった。彼らは世界の均衡を守るべく、道ならぬ道を歩み続けているという。トレイラーでは、リーダーのシェンに師事してさまざまな武術を収めたアカリが、この結社を抜けて自らの道を歩み始める場面が描かれる。新ストーリーの詳細は、ユニバースで公開された新しいバイオグラフィーで語られている。

性能面では高い機動力で接敵し瞬間的に大ダメージを与えるクラスである「アサシン」に分類されており、スキルで煙幕を張り目くらましを行う点が特徴的なチャンピオンとなっていた。かつてのアカリの性能を批判するのであれば、アサシンの割には機動力が低く(ダッシュ能力がRのみで1回限り)、興味深いプレイパターンに欠ける(Rで接敵した後はQとEを起動しながらベタ殴りを続ける)、の2点になるだろう。特に後者はアサシンとしては疑問符のつくプレイパターンで、どちらかといえばダイブするファイター寄りのデザインとなっており、タンク寄りのアイテムビルドを採用することで結果が出せてしまうのが問題となっていた。果たして、こうした点は改善できているだろうか?

 

新アカリの能力

ではさっそく、明らかになった新アカリの能力を見ていこう。アサシンの近接攻撃チャンピオンであり、スキル使用時のコストが一般的なマナではなく「気」となる点も変わらない。

Qの「五連苦無」は前方の狭い扇形範囲に5本のクナイを放って攻撃するスキルだ。範囲の先端部分に当たった敵にはスロウも与えることができるため、追撃の助けになるだろう。気が満タンに近い状態で使用すると体力を回復する効果もあるため、レーンでの体力維持も可能だ。Eの「翻身手裏剣」はケイトリンの「L-90 カリバーネット(E)」に似た挙動のスキルで、後方にダッシュしつつ前方に手裏剣を投げてダメージとマークを与える。再発動するとマークを与えた相手に向かってダッシュし、ダッシュ中に触れた敵全てにもダメージを与えていく。主なダメージスキルはこの2つとなっており、さらに固有スキル「刺客の刻印」により、スキルでダメージを与えた相手への移動速度が瞬間的に底上げされる。「刺客の刻印」で表示された円を横切ることでアカリが鎖鎌を振り回し、次の通常攻撃射程が2倍になるうえにダメージも増加するため、スキルでこの効果を発動させて追撃をしやすくしつつ、通常攻撃や他スキルでさらなるダメージを与えていくプレイパターンが基本となるだろう。

旧アカリのトレードマークとも言える煙幕スキルは、今年4月に発表されたチャンピオンロードマップ でも、残したいスキルとして言及されていた。Wの「黄昏の帳」がそれで、ドーナツ状にゆっくりと広がっていく煙幕を作り出すスキルだ。煙幕に入るとアカリがステルス状態になって移動速度が増加し、敵の対象指定攻撃を受けなくなるのは以前と同様だが、タワーからの攻撃指定対象にもならない点が大きく異なる。面白い特徴として、Eの手裏剣でこの煙幕をマークすることが可能なため、やり方によってはかなりの長距離をダッシュして撤退することができる。

かつては貴重なギャップクローズ(接敵)スキルだったアルティメットは、強力だが扱いに習熟を要求するダッシュスキル「完遂」へと変貌している。時間間隔を空けて2回のダッシュが可能だが、1回目は触れた敵にごく短時間のスタンとダメージを与え、2回目は触れた敵に失っている体力ベースの割合ダメージを与える、強力な移動&ダメージスキルだ。使用の流れとしては、1回目のダッシュを行うとスキルアイコンが一旦クールダウンに入り、このクールダウンが終了すると2回目のダッシュが使用可能になる。アルティメット取得可能レベルであるLv6になった瞬間に追撃&与ダメージ能力が跳ね上がるため、レーンでアカリを相手にする時は積極的にハラスを行い、なるべく成長を遅らせていきたい。

変更後のスキル性能を総合評価すると、まずダッシュ能力が増えたことで追撃能力が増し、集団戦で敵の後衛に飛び込んだ後も柔軟に動けるようになった。他方、Qが対象指定攻撃スキルではなくなった結果、全てのスキルが方向指定になり確実性が落ちたため、キルを取っていくには以前よりも操作への習熟が要求されるようになっている。Qの変更はゲームプレイに大きな影響を及ぼしており、レーン戦で安易なハラスを許さない上に、Qのランクを最大まで上げなければミニオンやモンスターへのダメージが低く、ロームを行う前提となるプッシュが序盤には不可能という制限もかかっている。Rの1回目ダッシュについている極小スタンは非常に興味深く、十分な知識・経験・操作スキルを持つプレイヤーが使えば、敵の致命的な動きを阻害してキルもしくは離脱を決めていく、華麗なプレイが見られるはずだ。さまざまな武器を使いこなし、高い機動力で敵を翻弄して葬っていく。魅力的なキャラクターコンセプトを十分表現したスキルセットと言えよう。

アイテムビルドでは、マナを持たないのでマナに関するステータスが無駄になる点に留意したい。全てのダメージスキルに攻撃力と魔力が反映される、いわゆる「ハイブリッドダメージ」チャンピオンでもある。アップデート前にも使われていた「ヘクステック・ガンブレード」をコアアイテムにすれば十分な火力を発揮できるだろう。ハイブリッドチャンピオンが愛用する「グインソー・レイジブレード」もかなりマッチしそうだ。

ルーン構成としては、追撃と与ダメージに寄与する「覇道」をメインパスに据えたい。キーストーンはダメージをさらに上げてくれる「電撃」が第一候補として有力だ。サブパスとしては「不滅」で基礎ステータスを底上げしたり、「魔道」で移動速度を上げていく選択があると思われる。

 

バーストとは?アサシンとは?

ここ数年で行われたアップデートや新チャンピオンたちを見ていると、『LoL』開発陣が「バーストダメージ」というものに対して試行錯誤を重ねてきたことがわかる。アサシンやバーストメイジといった分類のチャンピオンは元々「瞬時に大ダメージを与えて敵をキルする」コンセプトだった。しかしこのコンセプトは裏返すとカウンターが難しく、対策ができないため、ゲームとしては不健全であると『LoL』開発陣は数年前に結論を出した。ではどういう状況であればバーストが許されるのだろうか。答えは「回避できる余地があること」だ。昨年11月にリリースされた「ゾーイ」は、そういったカウンタープレイに配慮した設計のバーストメイジだ。

アサシンというクラスについても、開発陣は2年前のアサシンアップデート以来苦労を重ねてきた。バーストダメージと接敵能力を両立するアサシンは、カウンタープレイの面では頭痛の種だ。2回ものリワークが行われた「イブリン」、パッチ8.8でリワークの巻き戻しが行われた「ルブラン」といったアサシンたちへの処置は、いずれも「学習曲線の天井を上げ、カウンタープレイの余地を増す」ものだ。今回のアカリのリワークについても、対象指定攻撃スキルをなくしてダッシュスキルを増やすことでカウンタープレイと習熟の余地を大いに増している。アサシンチャンピオンはハイリスク・ハイリターンを取るものなので、このような処置を受けるとどうしても操作難易度は上がっていくが、最近は「パイク」のような全く新しいコンセプトも生まれている。今後のチャンピオン開発で見出されるであろう多種多様なコンセプトに期待したい。

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