『PUBG』のモバイル版から旭日旗柄のスキンや731部隊の名称が削除される。中国・韓国ユーザーから“不適切な表現”との指摘を受けて

モバイル版『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)の共同開発元であるPUBG Corporationが、同作にて旭日旗柄のスキンアイテム(パイロットヘルメット/酸素マスク)が配信されていたことを受けて謝罪し、ゲーム内から当該アイテムを削除した。一連の流れを韓国紙The Korea TimesBzitが報じている。

旭日旗柄が描かれたパイロットヘルメットは、今年7月に追加された新アイテム。配信開始から間も無くして、中国・韓国のユーザーから不適切なデザインとの批判が寄せられ始めたという。現在、同アイテムは「バグが含まれていた」という理由で削除され、購入したユーザー向けには返金対応が進められている。PUBG Corp.は今回の対応について謝罪した上で、「再発防止のため制作工程の見直しを図る」とThe Korea Timesに伝えている。今後はコンテンツが配信される前に入念なチェックを行えるよう、社内手続きを改善していくとのことだ。

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Image Credit: Bzit

旭日の意匠は「僥倖」や「ハレ」を表現しており、古くから民間においても使用されてきた。だが大日本帝国軍の軍旗として使われていたことから、第二次世界大戦時までの旧陸軍・旧海軍ならびに軍国主義を象徴するものとして、一部からは忌避すべきデザインだとみなされている。今でも、国際イベント(特にアジア圏)ではナチスドイツのハーケンクロイツと同等の差別的シンボルとして嫌厭されることがある。

旭日旗が絡んだトラブルとしては、最近では日本航空(JAL)が、反日活動家として知られる徐敬徳教授からの抗議を受けて機内食の容器から旭日旗柄を撤廃したと報じられている(中央日報)。今年5月には、韓国にある日本料理店が旭日旗の描かれた看板を掲げていたことから抗議が殺到し、旭日旗を塗りつぶすことで鎮火を図ることになった(Record China)。今回PUBG Corp.が即座に当該アイテムの販売を止めて謝罪したことからも、旭日旗柄の商品を扱う際には熟慮が必要であることが分かるだろう。

モバイル版『PUBG』では、PC/コンソール版よりも多彩なスキンが販売されている。Image Credit:PUBG MOBILE 日本公式Twitter

モバイル版『PUBG』はPUBG Corp.と、中国テンセント傘下のスタジオLightspeed & Quantum Studiosの共同開発により運営されている。今回PUBG Corp.が謝罪したのは「懸念をもたらすようなアイテムを販売したこと」についてであり、必ずしも両社の旭日旗に対するスタンスを示すものではない。だが『PUBG』のメインマーケットは中国。同国のメディアに批判される可能性が高く、かつ主要ユーザーの反感を買いかねないコンテンツを配信することは、少なくともビジネス的には好ましくないのは確かだ

該当スキンを制作した担当者が、政治性を持たせることを意図して旭日旗を描いたのかは分からない。とはいえ、同作ではbotキャラクターのID名として「Unit 731」(731部隊)が使われていたことも、同タイミングで指摘されている。満州第七三一部隊は第二次世界大戦期の軍事機関であり、生物兵器の研究・開発および人体実験が行われていたとされている。そうした名称が採用されていた経緯もあり、ユーザーからしてみれば、今回の旭日デザインに関しても大日本帝国軍の軍旗から着想を得たものと解釈しやすい。仮に政治的な意図がなく、単純にカッコいいデザインだからという理由で採用していたとしても、本作の主戦場が中国であることを踏まえると、極めてリスキーな選択だったと言わざるを得ないだろう。

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