“3000円のクリッカーゲーム” 『Clicker Heroes 2』売上好調。基本プレイ無料とゲーム内課金に別れを告げ、華麗なる転身

今月7月17日にSteamにて早期アクセス販売開始された『Clicker Heroes 2』の売上が好調だ。『Clicker Heroes 2』は、Playsaurus より3090円で販売されているクリッカーゲーム。PCおよびモバイル向けのクリッカーゲームは、ほとんどが基本プレイ無料タイトルとして配信されているが、本作は3090円という決して安くない値がついている。にもかかわらず、好スタートを切っている。

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『Clicker Heroes 2』は、ここ1週間Steamの売上上位チャートに顔を出しているほか、同時接続数ピークは8000人以上をキープしている。弊誌が同作の開発元のPlaysaurusにセールスについて聞いてみたところ、7月20日時点で約2万5000本強売れているとコメント。Steamのタイトルは、発売後から長期的に売れる傾向があり、セールや正式リリースのタイミングで売上を伸ばすケースが多く、発売後の初動は静かになりがち。それでも発売から3日で2万5000本を売っている現状はかなり好調であるといえるだろう。

前作『Clicker Heroes』は基本プレイ無料ゲームとして、SteamをはじめApp StoreやGoogle Playにて配信されている。『Clicker Heroes』では、プレイヤーはクリックと放置で敵を倒し、さまざまなヒーローを育て、さらに強い敵に挑んでいく。最新作は3090円の売り切りタイトルとして登場し、さらにはこの定価は変わることがないとも宣言されている。その理由として、Playsaurusは昨年11月に、ゲーム内課金に対する所信を表明したことがあげられる。『Clicker Heroes』における数千ドルの購入者が存在することに対して、サポートには感謝しているものの、もしそれをする経済的余裕がないにも関わらず、課金をさせてしまったとしたら、開発側が意図するものではないとコメント。続編を売り切りゲームを販売することを発表した。

『Clicker Heroes』で課金をすれば、ルビーを入手することができる。ルビーはアイテムの購入、周回要素の引き継ぎなど多岐にわたる場面で役に立つが、通常のプレイでも手に入れることができ、さほど中毒性はない。とはいえ、ゲーム内課金は特定のユーザーにとって嬉しい要素ではないのも確か。Playsaurusがゲーム内課金を断念した際には、ルートボックスやゲーム内課金についての議論が盛んであったこともあり、真摯な決断は注目を集めた。Playsaurusが「サポートしたくなる開発スタジオ」であることは、今回の好スタートと無関係ではないだろう。

そもそも『Clicker Heroes』のプレイヤーベース自体が大きいというのも、注目しなければならないだろう。無料ゲームということもあり、同作を所有するプレイヤーの数は430万人にものぼる(arstechnica)。現在でも毎日5000人のプレイヤーが遊ぶ作品の続編。しかもその前作の評価が高いことは間違いなく『Clicker Heroes 2』の土台となっている。ゲーム自体も着実な進化を見せており、ビジュアル面での飛躍のみならず、育成の幅が広がったり、ゲーム内でマクロのようなものを組むことができたり、前作を進化させる試みが見受けられる。

それでも、3000円のクリッカーゲームがこれほど好調であることは特筆すべきものがある。洗練されたとはいえど、『Clicker Heroes 2』はあくまで放置とクリックで展開されるクリッカーゲーム。早期アクセスとして販売され、しかも現在のバージョンのセーブデータはアップデート後のバージョンに引き継がれないと明言されている。そういった現状を知りながらも、2万5000人以上がクリックにふけっているわけだ。

半自動化も可能

このセールスにはPlaysaurusも驚いているようで、「早期アクセスおよびベータの僕らのゲームが、これほど売れるとは予想できなかったし、とても嬉しい」と弊誌にコメントを寄せた。実は前作で導入したいアイディアは多く存在していたが、ルビーの販売と矛盾するということで、実装を断念した要素が数多くあったという。売り切りゲームにしたことで、そうした要素を導入することができ、さらに長期的なアップデートを続けていけると話す。ただし、現時点では良い流れが続いているものの、正式版リリースまでにやるべきことが多く残されており、現時点では成功とは言えないと語り、ひたむきに開発を続けていく姿勢を表明している。

ちなみに日本語化については、開発が順調に進めば正式リリースをする前に実装するとの回答をもらった。早期アクセス期間は1年から2年を想定しており、まだまだ『Clicker Heroes 2』のプロジェクトは始まったばかりだ。Playsaurus自身も話しているように、この流れを続けていけるかが特に重要になる。熱心なファン以外をどう取り込んでいくかも課題になるだろう。3000円のクリッカーゲームの行く末を、期待を込めて見守っていきたい。

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