任天堂から訴訟された海賊サイトが、動きを見せる

任天堂およびニンテンドー・オブ・アメリカが7月19日、Jacob Mathias氏とMathias Designs社を相手にとり、アメリカ・アリゾナの合衆国地方裁判所にて訴訟を起こした(関連記事)。海賊サイト「LoveROMS.com」と「LoveRETRO.co」を運営するMathias Designs社、そして同社の個人所有者であるとされているJacob Mathias氏に対し、著作権侵害、商標権侵害、そして不正競争を訴えた。任天堂は両サイトの閉鎖とともに、侵害されたゲームごとに15万ドル(1600万円)、各商標の侵害にあたり最高200万ドル(2億2000万円)の賠償金を求めている。弊誌でこの訴訟を報じた21日時点では動きはなかったが、22日になり両サイトともに動きを見せている。

まず動いたのは「LoveRETRO.co」。同サイトは、任天堂ハードを含むさまざまなプラットフォームのエミュレートされたゲームをプレイできるサイトだ。ブラウザ上で旧作ゲームを無料で遊べる仕様になっているが、メーカーの許諾は当然得ていない。こちらのサイトは閉鎖された。同サイトには「Loveretroは当分の間、閉鎖いたします。(Loveretro has effectively been shut down until further notice)」という告知が掲載されている。

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もうひとつの「LoveROMS.com」は、ゲームのROMおよびBIOSを無料配布する海賊サイト。こちらは、閉鎖はされていない。トップページもあまり変わらないように見えるが、よく見るとリストから任天堂プラットフォームおよび任天堂タイトルが丸々消えている。LoveROMSはFacebookにて1か月ぶりに「サイトからすべての任天堂タイトルを削除しました(All Nintendo titles have been removed from the site.)」と投稿している。やはり、訴訟を受けて削除したようだ。なお告知はされていないが、同サイトではPlayStation 2タイトルもごっそりなくなっている。こちらの理由は不明だ。

「LoveRETRO.co」が閉鎖された一方、「LoveROMS.com」はタイトルを削除したのみ。措置が異なっているのはなぜだろうか。はっきりした理由は不明であるが、サイト規模が関連しているかもしれない。「LoveRETRO.co」は比較的小規模なサイトであるが、「LoveROMS.com」は「ROM free」といったキーワードでGoogleにて検索すると上位に出現するメガサイト。また閉鎖されたサイトでは、有料サービスなどは提供されていなかったが、「LoveRETRO.co」では指定のアプリケーションのインストールを誘導したり、有料サブスクリプションサービス「Retro Gamers Account」などを提供している(現在は一時停止中)。Mathias氏が、収益を生むメガサイトの閉鎖を惜しんだ可能性があるだろう。

LoveROMSで表示されるサービス誘導画面

なんらかの動きを見せたということは、両サイトともに任天堂からの訴訟に反応したことを意味する。すでに法廷でのゴングは鳴らされた。任天堂と海賊サイトをめぐる対決は、どこへ向かうのだろうか。

【UPDATE 2018/7/24 10:00】
「LoveRETRO.co」に続き、「LoveROMS.com」も閉鎖された。

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