恐竜テーマパークを運営する『Parkasaurus』Steam早期アクセス配信開始。シミュレーションゲーム界に現れた期待のルーキー

インディースタジオWashBearは9月26日、『Parkasaurus』をSteamにて早期アクセス配信開始した。価格は2100円で、正式リリース時には価格が上昇するとのこと。早期アクセス期間は6~8か月を予定しているという。

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『Parkasaurus』は、恐竜テーマパークを運営するシミュレーションゲームだ。かつてうち捨てられてしまったテーマパークを、「恐竜」を柱にしてふたたび再建することを目指す。恐竜が住むにふさわしい環境を作り、恐竜を育てていく。現時点で用意されている恐竜は24種類(今後増加予定)。恐竜によって、生活に適した環境は異なってくる。適したバイオームを用意し、恐竜たちに快適な居住を提供しよう。

恐竜テーマパークにはスタッフは必須である。飼育員がいなければ餌は供給されず、清掃員がいなければ、ゴミがあふれたままになる。恐竜の“うんち”の掃除も、彼らが担当する。恐竜が暴れだした時のために、警備員も必要だ。適切なスタッフを配置し、テーマパークをうまく経営していこう。来場者を呼び込むだけでなく、募金箱や売店を設置し、マネタイズも忘れずに。また、研究者を雇うことで技術研究をおこなっていくことも重要だ。また並行して、探索家たちにポータルから遠征に行ってもらい、恐竜の化石を手に入れてもらおう。技術研究によって新たな施設やテクノロジーをアンロック。DNAの合うものをうまく集めれば、卵ができあがる。卵に栄養を与えて孵化させれば新たな恐竜の誕生である。

『Parkasaurus』は、恐竜をケアしながらテーマパークを運営し、技術開発および化石の発掘をおこなう経営シミュレーションゲームである。ただし、そう聞いてもオリジナリティをあまり感じないという印象を抱く人々もいるだろう。Steamではすでに数多の経営シミュレーションゲームが発売されているほか、恐竜のテーマパークを運営するシミュレーションゲームとしては、すでに名門スタジオFrontier Developmentsが手がける『Jurassic World Evolution』がヒット中。『Parkasaurus』は、ローポリゴン風味なビジュアルこそかわいらしいが、“量産型”という印象は拭えない。

しかし本作は、そうした“量産型”よりも洗練された作品になっている印象だ。代表的なのが、ディテールの細かさ。細かさというのは、ビジュアルとゲームデザインの両方を意味している。たとえば、本作はひとつのオブジェクトを設置するにしても、それぞれのオブジェクトに対応したかわいらしいアニメーションが発生する。もちろん、アニメーションのために冗長な演出を見る必要もない。また、恐竜には細かいパラメータが設定されているのだが、恐竜たちの体調と様子は同期する。前述したように、恐竜がうんちを出す様子も確認可能。ローポリゴンなビジュアルながら、恐竜たちが生きていると感じられる演出になっている。

恐竜におけるそれぞれのパラメータも形骸化していない。たとえば恐竜には快適さのような値が存在しており、ゆったりと眠れる巣のような場所を用意せず、来場者の目線に常に晒されればストレスで食事をしなくなっていく。そうしたフラストレーションが高まれば、柵を破壊するようになり、たちまちテーマパークに混乱をもたらす。さまざまな要素にディテールが存在し、それらがゲームプレイに直結していくのが、本作の特徴だろう。

そのほか、恐竜の環境を形作るバイオームについても、ワンクリックで“テーマを変える”といったカジュアルなものではない。まずは草を生やしていき、木を植えていく。そうなるとそのエリアは森として判定される。森になったのち、水をたくさん設置していけば、やがて熱帯雨林になる。そうなって始めて、熱帯雨林に適した恐竜が快適に生活できるようになる。そのほか、化石発掘は“自分の手で”発掘する(苦にならない程度の)ミニゲームをプレイする必要があったり、技術研究自体も膨大なスキルツリーを取得するなど、理解しやすいながら複雑な構造になっている。インディーにおけるシミュレーションゲームは、システムや演出が簡略されがちなものが増えてきているが、『Parkasaurus』は細かい部分をしっかりと作り込もうという意思が感じられる。

筆者も『Parkasaurus』は、あくまで軽くさわった程度であるが、経営シミュレーションゲームとしては今後がかなり楽しみな出来に感じられた。SteamレビューやPolygonなど海外メディアでも、すでにそのゲームデザインの“深さ”が好評を博している。チュートリアルはかなり丁寧で、現時点でも遊びやすく作られているが、将来的には日本語も実装されるようなので、ぜひ今作の展開をチェックしておこう。

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