戦略を練って事故を回避、 ドライビングゲーム『Does Not Commute』

3月22日18時に読者アンケートのプレゼント当選者さまに対してSteamキーをお送りしました。みなさまのご協力に感謝申し上げます。

Mobile of the Weekは、ここ数日の間に発売されたモバイルゲームのなかから光る何かを・際立つ要素を・特筆すべきものを(・場合によっては目に余るデキを)持つタイトルを紹介する週刊連載。第28回は、タップ連打で都市建設『Century City』、脱力系プロレスゲーム『Wrassling』、戦略ドライビングゲーム『Does Not Commute』を紹介する。

 


タップ連打で都市建設『Century City』

 

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iPhoneの画面をタップし、ビットコインを掘り続ける『Bitcoin Billionaire』をご存知だろうか。いわゆる『Cookie Clicker』系のゲームで、広告の見せ方のうまさもあって一定の人気を集めたように思う。ここで取り上げる『Century City』もその類であり、ひたすら画面をタップして黄金を掘り続けるゲームである。iOS版のみ配信されており、App Storeから無料でダウンロードできる。開発を手がけたのはPine Entertainment

プレイヤーは鉱夫であり市長でもある。街を発展させる役割を担いながら、そのために必要となる資金もかせがなければならないのだ。資金調達の手段はいくつかあるのだが、基本となるのは黄金の採掘である。地下深くに潜り、画面を一心不乱に連打して掘っていく。一定回数タップすると、短時間だが自動で掘ってくれる「AUTO」機能を使える。採掘中にはプレゼントボックスやスロットマシーンが出現し、資金などのボーナスを獲得できる。

もうひとつの資金調達手段は「Investment」である。投資をおこない学校や警察署などを建設すると、タップせずとも資金が増えていくようになる。もちろん施設が増えれば街はにぎやかになっていく。発展するほど街自体も裕福になっていくわけだ。

ほとんどの「クッキークリッカー系ゲーム」や「放置系ゲーム」と同じく、戦略や戦術を練る必要はない。また、最終的な目標もとくにない。「俺は何をやっているのだろう」と思ったときがゲームクリアである。目新しさはほとんどないのだが、街並みやキャラクターデザインなど見た目はかわいらしいので、暇つぶしの相棒を探しているのであればダウンロードしてみてはいかがだろう。

 


脱力系プロレスゲーム『Wrassling』

 

 

『Wrassling』は、プロレスの試合形式のひとつ「バトルロイヤル」をテーマにしたアクションゲームである。App Storeから無料でダウンロードできるのだが、広告を削除したい場合は240円のアドオンを購入しなければならない。デベロッパーはColin Lane氏。

ゲームのルールはシンプルである。レスラーにHPなどはなく、パンチやキックといった打撃もできない。できるのは左右への移動とジャンプ、そして両腕をぐるぐると回転させることのみ。本作の試合形式は「バトルロイヤル」ということで、3カウントピンフォールやギブアップといった一般的なルールではなく、ほかのレスラーを場外へ転落させることでポイントが加算されていく。自分自身がリングアウトするまでに、どれほど多くのポイントをかせげるかを目指すのだ。

『QWOP』(iOS/Android)や『Surgeon Simulator』(iOS/Android)ほどではないが、『Wrassling』は「思いどおりに操作できない」が魅力になっている。おそらく初回プレイ時は、相手レスラーをロープに押し込んでも場外に放り投げられないだろう。その「あと一歩」のもどかしさが楽しく感じられるはずだ。ただ、操作に慣れてしまうと、途端にゲームの難度は低くなり、面白さは薄くなってしまうかもしれない。

リアルなプロレスを楽しみたいのであれば、今月発売されたばかりの『WWE 2K』(iOS/Android)のほうがいいだろう。しかし、たとえ"一発ギャグ"なゲームであっても、笑いを重視したいのであれば『Wrassling』をダウンロードするべきだ。

 


戦略ドライビングゲーム『Does Not Commute』

 

 

『Does Not Commute』は戦略ドライビングゲームである。iOSAndroidどちらも無料でダウンロードできる。ただし、特定の場所から再開できるチェックポイントは、アドオンの「プレミアム」を購入しなければ利用できない。本作を手がけたMediocreは、「non-violent」をモットーにモバイルゲームを開発しているスウェーデンのインディーデベロッパー。代表作は『Smash Hit』(iOS/Android)だろう。

プレイヤーは「通勤する人」となって乗り物を運転する。1970年代のとある小さな街が舞台となっており、その街に住む人々を1人ずつ順番に操作していくのだ。たとえば最初の地域では、医者やアイスクリーム屋など合計13名の人物が登場し、プレイヤーは彼らとなってマップに表示されている矢印マークまで車を走らせる。文字ではイメージがわきにくいと思われるので、トレイラーを見ていただきたい。最初は1台だったのに、36秒あたりでは6台以上の車両が走っている。これらはすべてプレイヤーが運転した車両であり、レースゲームでおなじみの「ゴーストカー」がプレイヤーの交通を妨げる邪魔者となって出現するわけだ。つまり最初の地域では、最終的に12台の車やバイクを避けながら目的地まで走らなければならない。

ゲーム開始時は制限時間が60秒に設定されている。この制限時間内に、すべての人々を最終的な目的地までたどり着かせなければならない。といっても60秒では到底無理な話なので、街なかに点在する数字が書かれたトークンを集めて時間を延ばしつつ走行することになる。クリアを目指すのであれば、最短ルートを走るだけではだめなのだ。

乗り物は種類によって速度に違いがある。たとえばバイクはスピードが出るのだが、逆にコーナリングが難しい。そこで、ある程度ゲームを遊んでいるとアンロックされる特殊能力を使うのだ。速度を上げる「ターボ」、コーナリングを安定させる「トラクションコントロール」、接触事故による速度低下ペナルティを軽減する「アーマー」、これらの能力を状況に応じて使い分けることが攻略への近道となるだろう。たとえば後半になって接触事故を避けられないような状況ならば「アーマー」を選択するのもいいだろう。

いくら安全運転を心がけたとしても、ほかの車両が突っ込んでくれば事故が発生する。本作の「ほかの車両」は自分が過去に運転したものであり、すべては自分の責任なのだ。プレイヤーは次の走行のことを考えて、どのルートを通るかを考えなければならず、まさに「戦略ドライビングゲーム」なのである。

 

第28回Mobile of the Weekの最優秀作品には『Does Not Commute』を選ぶ。自身の交通違反が、あとから自身を巻き込む交通事故につながるというアイデアはなかなか面白い。難度は高く、次の一手を考えて走行しなければ、3つめのチェックポイントにすらたどり着けないだろう。しかし、クリアするための方法を考えることは楽しく、シンプルでありながら戦略性の高い作品である。

 

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